スターダム たむ対なつぽい 遺恨,怨念試合がスゴ過ぎる!
圧倒される因縁試合
プロレスの遺恨、因縁、試合の多くは、試合前の舌戦や専門誌でのインタビュー、そして、試合直前の記者会見。
両選手を中心に、ファンも盛り上がり試合に全集中すると考えます。
いざ試合となれば、試合前の因縁も超えるような、激しい攻防、激闘になる。
もしくは、残念なことに、試合ならない試合、不穏試合になってしまう。
しかし、中野たむ vs なつぽいの試合は、互いに対する想いや因縁、怨念も多分に見えて、更に、激しい攻防も展開するスゴイ試合となります。
なつぽいが、たむに水をぶっかけた辺りから、なつぽいの表情から、更に感情のほとばしりが溢れ出てくる。
張り合いからの、なつぽいの飯伏幸太ばりの上下のコンビネーションからの迎撃を、たむが、スピンキックで顔面を撃ちぬく攻防も見ごたえあります。
やられたらやり返すの倍返しで、たむもペットボトル水ぶっかけから、宙吊り式ドラゴンスリーパーと怨念をぶつけていく。
終盤のなつぽいの泣き顔、感情むき出しの張り手をたむに浴びせつつも、崩れ落ちていく様は大きな見せ場です。
たむのスピンキックに、バイオレット・シューティングは、ウェイトも乗っているし、コスチュームがゴージャスだけに、炸裂した時の画が、技が余計に効くように見える。
最後のたむのトワイライト・ドリームのクラッチを、強引に引き寄せた辺り、カメラアングルを意識したかもですが(笑)引き寄せ方にも執念が見える。
トワイライト・ドリーム(スープレックス)、私が知る限りは、見たことないスープレックスだけにすごいオリジナル感がある。
ワンダー・オブ・スターダム選手権試合
〇 中野たむ(18分50秒 トワイライト・ドリーム)なつぽい たむが初防衛
試合後にゲスト解説の愛川ゆず季が
「女性独特の"感情" の試合を観れたのは、すばらしい」
と言っていましたがその通りの試合。
これは、男子のプロレスにはできないし、二人にしか出来ない試合です。
"そのまま" にしないプロレスの面白さ
試合前の情報で、二人が本当に仲が良かった。
けど、現在はなつぽいが、二人の写真をビリビリに破いてしまう程の関係。
それらの感情の置き所を、試合で清算、分かり合えるというのもプロレスの面白さ、醍醐味と考えます。
一般社会だとこうはいかない。
感情がもつれても、相手が距離を取り始めても、"そのまま"にしておくか。
あるいは、どちらかがいなくなるかが大半。
「言わなきゃ、相手に伝わらない」をどこまで実践できているか。
それが出来るスターダム、新日本プロレスは格段に面白い。
橋本真也対長州力の、収拾付かずの藤波辰爾の ”ドラゴンストップ "。
等、破壊王絡みの遺恨ばかりですが(笑)こういった試合も今でも語り草です。
中野たむとなつぽいの怨念ほとばしる二人の試合は、試合前、試合中、試合後と全て見応えある、濃密なストーリーを見た思いです。