ワールドプロレスリング オレの激闘!ベスト5 長州力 "俺の家の革命"
モントリオールでプロレスに開眼
この番組のオファーを頑なに断り続けていた長州力。
ようやく、出演を了承し(笑)蝶野正洋と対談します。
とにかく、今更、プロレスの話はしたくないようで中々、話したがりません。
取材場所である蝶野の店のアリストトリストにやたら関心を見せる長州(笑)
しかし、番組の司会も務める蝶野のトーク術で少しずつ口を開く長州。
幼少時代からプロレス入りした経緯について。
海外遠征から、帰国後のファン募集で決定したリングネーム長州力。
特に面白かったのが、プロレスがとにかくショッパくて、海外に島流しのように出された長州。
しかし、カナダのモントリオールで「プロレスってこういうもんなんだな」と開眼。
そして、2年間の海外武者修行から凱旋。
長州力という公募したリングネームを初めて聞いたとき。
「なんなんだ、長州力って・・」と呆気にとられたようです(笑)
確かに、吉田光男から、倒幕の志士である長州力へのの振り幅がスゴい!
1.藤波辰爾 vs 長州力
1983年4月3日 蔵前国技館
「革命戦士」となり、ライバル・藤波辰爾との抗争開始!
プロレス専門誌の取材とは違い、聞き手が後輩の蝶野だけに色々な話もしてくれる長州。
リングで、飛んだり跳ねたりもできるけど、敢えてやらなかったと言います。
そのおかげで、引退した今も、身体のどこもわるくないとのこと。
確かに、盟友の天龍源一郎と比べても長州は肉体的にも元気です。
試合開始前にいきなり長州が突っかかり、リキラリアット!
しかし、藤波も同時に逆ラリアートを打ちこみ負けていません。
ハイスパートな攻防が続く「名勝負数え唄!!」
藤波もWWFジュニアヘビーを何十回も防衛し大きな経験値を得ます。
更にヘビー級に転向しても、WWFヘビーインターの防衛を重ねる。
藤波はWWEのフォールオブフェイムに殿堂入りした二人目の日本人。
日本人選手第一号はアントニオ猪木。
三人目が獣神サンダーライガー。
リング下を見渡すと、エプロンの中央サイド過激な営業本部長・新間寿氏がいます。
左サイドには、プロレスバカ・剛竜馬がセコンドに付いてます。
ショワッ!の掛け声で有名な剛は元パイオニア戦士!
膠着した状態から、藤波がドロップキック!
しかし、その流れを止める長州の捻りの利いたハイアングルのバックドロップ!
更に、続けて代名詞のサソリ固め!
一度返されても、再びサソリと長州が一気呵成に攻める。
長州「俺と藤波さんの背丈も体重も同じぐらいだからウマも合って、ハイスパートなレスリングとなり、時代も後押ししてくれたと」
蝶野正洋がプロレスを観始めたのは、藤波・長州戦だと公言しています。
フィニッシュは、藤波のジャパニーズ・レッグロール・クラッチホールドを返した後に、渾身のリキラリアットからのピンフォール!
維新軍参謀のマサ・斎藤と抱き合い喜ぶ。
WWF認定インターナショナルヘビー級選手権
✖藤波辰爾(16分39秒 リキラリアット)長州力 ※長州が王座戴冠
2.アントニオ猪木 vs 長州力
1988年7月22日 札幌中嶋体育センター
入場時から、二人の殺気と相手を見据える視殺戦がスゴすぎる!
長州力が先に入場し、リング上で猪木待ち構えまる。
リングインする猪木を見据えたまたリングを跨がせようとしない。
およそ2分ぐらい挑発しつつ猪木をリングに上がらせない長州。
既に、大仁田厚戦前の駆け引きは、この時からあったのかもしれない(笑)
そして、ようやくリングで対峙すると、長州はいきなりのオクラホマスタンピート!
自身も勢いで回転しまうよな豪快なスタンピート。
長州「猪木もこの時期は、参院選に立候補する前の最後の全盛期では長州」
にわかに落日の闘魂と言われていた猪木ですが、必殺のジャーマンスープレックス!
しかし、何とかジャーマンを返した長州。
猪木がタイガー服部のレフェリングに抗議をしていた隙をついて、後頭部へのリキラリアットを一閃!
その時の写真の猪木の顔がグシャっとなっているのを強烈に憶えてます。
そして、強引に抑え込んでのスリーカウントで長州が勝利。
勝負タイムは非常に短い。
しかし、殺気のこもった二人の闘いの集大成を見た気がします。
IWGPヘビー級挑戦決定リーグ戦
3.長州 力 vs 安生 洋二
1995年10月9日 東京ドーム
6万7千人の大観衆を埋め尽くした必ず、新日の歴史上で話題上がる伝説の興行。
この時期は、長州も現場監督として辣腕をふるっていたので、プレイヤーとしてではなく、プロデューサーとしての一面を見せているのが印象的です。
蝶野も2000年代初頭は、現場を仕切っていただけにその苦労が分かります。
この重圧の中で安生の行動を、長州は一定の評価をしています。
入場してきた時の長州の身体のハリと、褐色の肌!
有名なサイパン合宿に行っている頃でしょう(笑)
長州「アキラは、よく喋るよ。だけど、屁理屈じゃないけど、それが決して答えにはなってない・・」
これには蝶野も吹き出していました(笑)
前田も多分、長州のことを聞かれたら同じようなことを言いそうです(笑)
試合内容は、これまた短い試合時間ですが中身は濃いです。
安生の攻撃をほぼ何も受けません。
それでも安生も関節技を中心に積極的に攻め込んでいきます。
長州の捻りの利いたバックドロップで、安生の首が吹っ飛んだかに見える!
強烈なリキラリアットからのサソリ固めでフィニッシュ。
試合後の有名すぎるコメント「キレてないですよ」
ホッとした部分もあるのか、やんわりとコメントしています(笑)
新日本プロレス対UWEインター 全面対抗戦
○ 長州 力(4分45秒 サソリ固め)安生 洋二
4.橋本 真也 vs 長州 力
1997年1月4日 東京ドーム
真っ向勝負でくる破壊王・橋本真也との試合は、肉体的にはシンドい。
しかし、両選手のド迫力の闘いにお客さんが熱狂するので試合展開的にはやりやすいし、楽だったと話します。
長州の入場シーン、背中に長州の文字がある、長州小力も着ている黒Tシャツ。
両選手がゴングと同時に中央でロックアップ!
それからヘッドロックと重厚なプロレスを展開。
お互いに、殴る蹴るのゴツゴツした展開が序盤戦は続きます。
長州がブレーンバスタースラムを放つと、橋本が袈裟斬りチョップに爆殺シューターと試合が動き始める。
二人の対戦成績は4勝4敗の全くの五分と辻アナが実況。
リング中央でサソリ固めをこれでもかと掛け続ける長州力。
しかし、橋本真也も耐え続ける。
橋本が、一向のタップしないので、サソリ固めを自ら解く。
そして、橋本の首に巻きつくような強烈なリキラリアット三連発!
途中にフォールを入れるが、更にラリアット六連発!
更にさらに、七、八、九発と己の右腕に全精力を注ぐ。
しかし、十発目は、橋本が袈裟斬りで迎撃。
中腰状態の長州に重爆キックの爆殺バズーカ砲を撃ちこむ。
この試合、当時、何度も何度も観ているのに、どちらが勝ったのか思い出せないくらいに、今、見返しても拮抗しています。
長州の雪崩式ブレーンバスターをくらった橋本の巨体がバウンディング!
終盤に、ようやくこの試合で初めてDDTを決める橋本。
そして、フィニッシュは、持ち上げられまいと踏ん張る長州力を強引に引っこ抜く。
破壊王・橋本真也の垂直落下式DDTが炸裂し、スリーカウント!
橋本真也は初代の丸形のIWGPヘビー級ベルトを腰に巻きます。
長州はこの試合を観た後に、橋本を懐かしそうに振り返ります。
IWGPヘビー級選手権
○ 橋本 真也(18分4秒 垂直落下DDT)長州 力
5.長州 力 vs 大仁田 厚
2000年7月30日 横浜アリーナ
長州も試合内容にはあまり言及しません。
それよりも、当時の政治的な背景やマッチメークに関して賛否両論があった事を話す。
試合自体は、対安生洋二戦以上に一方的な試合です。
安生は技術を持っているが、通用しなかった。
しかし、大仁田が持っていた実力では全く通用しません。
長州力の革命に終わりはない。
それが、長州力の復帰戦であり、大仁田厚の土俵にかかわらずです。
結局は、長州は一度も電流爆破に被弾せず。
リキラリアットからのサソリ固めに、大仁田がタップせずにレフェリーストップ。
ノーロープ有刺鉄線電流爆破デスマッチ
○ 長州 力(7分46秒 サソリ固め→レフェリーストップ)大仁田 厚
この試合のハイライトは、大仁田厚が長州力をを復帰させたこと。
1年にも渡る大河ドラマで、大仁田がこの試合を成立させたことでしょう。
長州力は、試合は勿論、興行を占める役割の重要性を、アントニオ猪木会長からの受けた影響が強いと話します。
長州力編は、ドキュメンタリー映画を観たような番組構成で非常に観応えがあります。
番組のオチは、長州が画面後方に飾られているアリストトリストの洋服を蝶野にせがむが長州が着れるサイズの服が一着もない。
しかし、次回も出演してくれたら、長州が着れるサイズを用意しておくとのこと。