泣けるプロレス本新編感想いま伝えたい、名レスラー達の胸が熱くなる２８の話

この本で語られている２８人のレスラー達の物語は、試合の話ではありません。あるいは、試合前後に起きた有名な事件の類でもありません。

ひと言でいうと、気持ちがふわふわする、うるっとくるような話です。

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アントニオ猪木、ジャンボ鶴田から棚橋弘至、ケニーオメガ、橋本真也、三沢光晴・・・等、錚々たるレスラーからなる物語。

専門誌が扱わない話だけど、けれどレスラーやその関係者の厳しさ、優しさが見える良書です。

いくつかエピソード挙げると・・・エースではなかったけれど、新日本を支え続けた縁の下の力持ち木村健悟。

彼はライバルである藤波辰爾と、史上初のワンマッチ興行も経験しています。

その彼の代名詞といえば、稲妻レッグラリアット！その稲妻ですが、実は相手の力量によって叩きこむ箇所を変えていることをこの本で初めて知りました。

ジャンボ鶴田が相手の実力によって、バックドロップの角度を変えていたのは有名な話です。

健悟が、通常の腹部とは別に、本当に叩き潰しにいくときは、喉元に稲妻を叩きこみ、あの健介をＫＯしたこともあるほどの威力があったようです。

雑草魂の持ち主であり、G1クライマックス覇者・真壁刀義。

真壁が新弟子のときは前後に誰も近い先輩も後輩もおらず、とても苦労したのは有名な話です。

その真壁を励まし奮い立たせたのは、解説でも有名な、鬼軍曹・山本小鉄。

この話はとてもいい話でもあり、グッときます。

三沢光晴とあるコンビ芸人との友情。

このエピソードの一部はその芸人がラジオで話していたのを聞いたことがあります。

改めて、本で読むと男同士の友情ってあるんだなぁって思えます。

他にも、天龍源一郎や前田日明、ストロングマシンなどの話も秀逸です。

こういった人情味もまたプロレスラーであり、プロレスであり、プロレスラーやプロレスに携わる人たちのやさしさを感じ取ることができます。

プロレスこそものの上手なれ。